
おうちで美味しいコーヒーを飲みたい!
こんにちは。なおきです。この記事はこんな人に向けて書いています。
- 美味しいコーヒーを自宅で飲みたい
- おうちコーヒーのコスパはどう?
- 簡単に淹れられる方法が知りたい
コーヒーを自分で淹れると、豆を出した時から部屋中にアロマが広がります。おうちで楽しむ自分だけのコーヒータイム。想像するだけで最高ですね!
コーヒーを淹れるのって難しいんじゃないの?
そんなことはありません。炒飯を想像してみてください。中華料理屋の炒飯と同じものを作るのは難しいですけど、自分で作る炒飯もそれはそれで美味しいものですよね。
コーヒーも同じで、自家焙煎カフェのこだわったドリップと同じ味を出すには練習が必要です。でもコンビニコーヒーよりも美味しいコーヒーなら案外簡単にできますよ。
この記事ではおうちコーヒーの定番であるドリップコーヒーについて詳しく解説しています。読むだけでドリップに必要な器具と淹れ方が理解できて、すぐにでも淹れ始めることができちゃいます。
さっそく見ていきましょう。
もくじ
おうちコーヒーの定番【ドリップ】

ドリップコーヒーとは
細かく砕いたコーヒー豆にお湯を注いで抽出するドリップコーヒー。カフェで見たり、コーヒーメーカーで淹れてみたりしたことがあるかもしれません。
ドリップの手法は1908年にドイツのメリタ夫人によって発明されました。その後世界的にはエスプレッソが中心になる中、日本国内でネルドリップ、ハリオのV60などを筆頭にめざましい発展を遂げます。
現在では日本から世界に逆輸入されその爽やかな香りとふくよかなコクでコーヒーファンをとりこにしています。
おうちコーヒーのコスパ【30~70円】
コーヒー豆の価格はいくらぐらいかというと、チェーン店の豆は100g 300円から、自家焙煎カフェで100g 700円からが一般的。
コーヒー豆20gでコーヒーカップ2杯分300mlを抽出するのが普通のレシピです。焙煎方法や好みによってこの割合は多少変わりますが、だいたい10gで一杯分と考えて大丈夫。
となるとおうちコーヒーの一杯分は30~70円くらい。コンビニコーヒーより安く飲めちゃうことがわかりますね。
初心者でも簡単に淹れられるの?
もちろんです。簡単に言ってしまえば豆にお湯を注ぐだけですので。
ただコーヒーの世界は奥が深い、というか底無し沼なので美味しさを追求し始めると終わりはありません。
とはいえ、「なんか美味しいかも?」ってくらいのコーヒーなら基本を押さえればすぐに淹れられます。ポイントはこちら。
- 新鮮なコーヒー豆を使う
- 沸騰したお湯を若干冷ます
- しっかり蒸らしをする
- 泡が消えないようにお湯を入れる
- 全部落としきらない
ポイント①:新鮮なコーヒー豆を使う
焙煎されてから2日〜14日のコーヒー豆を使ってください。
ミルがない場合は購入時に挽いてもらうことになりますが、挽いた豆は劣化のスピードが豆のままの数倍早いと言われています。お店で挽いてもらう場合は1週間以内に使える分量を買ってください。
冷蔵・冷凍保存した場合、常温の空気に触れると結露してすぐに劣化します。入れたり出したりするのがいちばん劣化を早めるので気をつけてくださいね。目安としては1ヶ月以上保管するなら密封して冷凍しましょう。
コーヒーミルをはじめから購入するようおすすめするブログが多いですが、安いモノじゃないので慣れてからの購入した方がいいです。
ポイントの2~5は次章の美味しい淹れ方で解説します。
ドリップコーヒーの美味しい淹れ方
次に、自宅で美味しいコーヒーを淹れる方法を解説していきます。
動画で解説
言葉で説明しても想像しにくいと思いますので、まずは動画を見てみてください。北海道の恵庭にある珈琲きゃろっとのマスターがアップした動画です。11年前の動画ですが、数十年かけて磨き上げられたドリップの基本は変わりません。
ポイント②:湯温を調節する
【動画:1:26】
沸騰したお湯より少しだけ冷ました方が美味しく淹れられます。沸かしたお湯をケトルやサーバーに入れるとでだいたい90度に下がります。こだわりたくなったら温度計を用意しましょう。
一般的には、深煎りは低めの温度でじっくり、浅煎りは高めの温度でささっと抽出すると美味しくなると言われています。
ポイント③:蒸らし
【動画:2:02】
抽出を始める前にコーヒーの粉全体をお湯で濡らして待つことを蒸らしと言います。新鮮な豆だとお湯をかけた瞬間に炭酸ガスが出てきてムクムクと膨らみます。
この炭酸ガスを抜くのがとても大切で、味に大きく影響を与えます。ドリップのスタイルはマスターの数だけありますが、蒸らしをしないという人は殆どいません。
蒸らしの湯量はポタポタと落ち始めるくらい。時間は30~40秒が目安です。
ポイント④:おまんじゅうをキープする
【動画:3:00】
ムクムクと膨らんだコーヒーの粉の中央にそっとお湯を入れると、そのままおまんじゅうあるいはハンバーグのように膨らみます。これを崩さないようにゆっくりとお湯を複数回に分けて注ぎ続けます。
ポイント⑤:全部だしきらない
【動画:4:41】
抽出中にモコモコに膨らんでいる泡にはコーヒーの微粉や雑味成分が吸着しています。これを落としてしまうと味が落ちるので、最後の数滴は落とさないようにしてください。
コーヒー教室に行ってみよう
もしお近くにドリップ教室を開いているカフェがあったら行ってみてください。基本をばっちり教えてもらえるので上達が早まります。タリーズやスタバの一部店舗や、自家焙煎店でやってることが多いです。
世界一のコーヒードリッパーを決めるSCA(スペシャルティコーヒーアソシエーション)の大会では、お湯をかき混ぜたり最後にフィルターを絞ったりと、老舗のマスターが見れば白目を剥くような手法で優勝者が出ています。
ドリップに慣れてきたら色んなレシピを試してみるととても面白いですよ。
ドリップコーヒーに必要な道具

ここからは自宅でコーヒーを楽しむために必要な道具を見ていきます。機能性だけに絞ったシンプルなものや、スタイリッシュなデザインの器具までいろいろあります。興味が湧いたら調べてみると楽しいですよ。
絶対に必要なモノ
コーヒー豆
これがないとコーヒーは飲めません。当たり前か。
はじめは近所のカルディやコーヒーショップで100gずつ買うのがオススメです。ミルがなかったらお店で挽いてもらいましょう。ドリップで抽出すると伝えれば、適度な粗さに挽いてもらえます。
ドリッパー
有名どころは円錐ドリッパーか台形ドリッパーです。
台形ドリッパー
有名なのはメリタとカリタ。特徴は抽出スピードが安定するために初心者でも簡単に淹れられること。とはいってもプロでも愛用者がいるツールなので味もお墨付きです。
円錐ドリッパー
有名なのはハリオとコーノ。円錐形は抽出スピードを自在にコントロールできるのが強み。慣れるまでは少し練習がいりますが、気分に合わせて味を調節できるので、コーヒーを淹れるのがどんどん楽しくなります。ヨーロッパではドリップのことをV60と呼ぶほど円錐形が人気です。
手軽に始めるなら樹脂製のものが安くて実用的です。
ペーパーフィルター
フィルターはドリッパーの形にあったものを選びましょう。漂白や無漂白はあまり気にしなくても大丈夫です。
この3つはコーヒーを淹れるための最低限必要な道具です。
これだけでもコーヒーを淹れることは可能ですが、できれば次の道具もあった方が、美味しいコーヒーに近づきます。
あった方が良いモノ
計量メジャー or スケール
コーヒー豆の分量を計ります。家にキッチンスケールがあるならそれでもオーケー。
ケトルやサーバーにセットで販売されていることも多いので単品で買う必要はないでしょう。
コーヒー豆は一杯につき10g。美味しいコーヒーは正確な計量から。
コーヒーケトル
ゆっくりとお湯を注ぐために、細口のドリップ用ケトルを用意しましょう。色んなメーカーからたくさん出ていますので、選び放題。
オススメはハリオV60ヴォーノ。コーヒー専用に作られているので淹れやすさは抜群です。どんなキッチンにも似合うシンプルなデザインになってます。
ケトルの選び方はこちらのランキング記事を参考にしてください。
コーヒーサーバー
ドリッパーの下で抽出されたコーヒーを受ける器具です。
目的は抽出されたコーヒーの量を計るためなので、耐熱の計量カップがあればそれで十分です。僕は旅している時は100均で買ったプラスチックの目盛りつきタッパーを使っています。
繰り返しますが、美味しいコーヒーは正確な計量からですよ。
ハリオやカリタはスターターセットもあります。メジャーカップやドリッパーも買うならこっちの方がおトクです。
これだけあればひとまず美味しいコーヒーを淹れることができます。
本格的にこだわるなら
ここから先は自宅で淹れ始めて、慣れてきた頃に購入してください。なくてもなんとかなりますし、コーヒーについての知識がついてきてからの方が、自分に合ったものを選べます。
もっと美味しいコーヒーを飲みたいってなったら絶対に買ってみてください。あるのとないのではこだわりに差がでます。
コーヒーミル
コーヒー豆を挽くための道具。手動と電動があります。
旅先のカフェでコーヒー豆を買ったり、通販で購入するようになってくると、1週間では飲みきれなくなってきます。いつでも新鮮なコーヒーが飲みたいと思うようになって皆、ミルを買って自宅で挽くわけです。
コーヒーミルがあったら挽く粗さを変えて味の違いを楽しむこともできるようになるメリットもあります。
手動のコーヒーミル
手動は手軽さがメリットです。挽き方も細かく調整できますし、ピクニックやキャンプに持っていくことも可能。自宅で使うならこっちの方がオススメです。
デメリットとしては面倒なこと。20gを挽くのに2分くらいかかります。浅煎りの豆は結構硬いので手も疲れます。この作業が好きになれればいいですが、億劫だと感じてしまうとコーヒーを淹れること自体から離れてしまうリスクも。
電動ミル(据え置き)
カフェで使われている電動のコーヒーミルです。狙った粗さに簡単に挽いてくれるのでとても便利。
ただ、家庭用にはどう考えてもオーバースペックなんですよね。場所もとりますし。在宅で仕事をする方で1日に4~5杯飲むなら持ってもいいかも。朝の一杯だけならあまりオススメできません。
電動ミル(ポータブル)
2019年ハリオからついにポータブルの電動ミルが発売されました。電池式で手動のミルに取り付けて使います。手動で挽くことも可能。
使い心地がよければ、値段が高いことを除いていちばんの選択肢になりそうです。手動のミルを買っておいて、モーター部分を追加購入することも可能。
個人的にいま一番欲しいツール。
グラインダー
ミキサーのような構造でコーヒー豆を挽くツール。家庭用で使いやすそうに見えますが、これは実はエスプレッソやモカのための細挽き用。「グラインダー」はエスプレッソ用と思ってください。
ドリップに最適な中挽きに粗さを揃えることができないため、自宅でドリップをする人にはオススメしません。
コーヒースケール
コーヒードリップ用のスケール。
抽出を始めてからの時間の計測機能と、重量の計測機能がついています。高級になるとスマホアプリに自動でデータを同期するものもあります。
なぜ記録をとるかというと、抽出時間と湯量を揃えて味の再現性を高めるためですね。キッチンスケールとスマホのタイマーで代用できますので、これは本格的にコーヒーにハマってから購入してください。
ほかのおうちコーヒー

さて、ここまでドリップコーヒーについて語ってきました。
ここからは趣向を変えて、自宅でコーヒーを楽しむための他の方法を紹介していきます。
フレンチプレス
紅茶のようにコーヒー豆を湯に浸してから、金属メッシュをプレスして粉を除去する淹れ方。
ドリップに比べて、コーヒーの成分が全部出るので、油分が強くコクのある味になります。
ただ、金属のメッシュではコーヒーの微粉を除去することができず、ザラついた触感と雑味が残ることが多いので、味覚を重視する日本ではあまり広まっていません。
簡単そうに見えて豆の分量とお湯の温度、抽出時間、微粉と雑味の除去など、かなりの研究を重ねないと美味しいコーヒーになりません。
もし僕がドリップかフレンチプレスどっちを始めるか相談されたら、ドリップをオススメします。
サイフォン
たまに喫茶店で見るサイフォン。スッキリした味わいの香り高いコーヒーが特徴です。
専用の器具とアルコールランプが必要なのでハードルがちょっと高いです。僕もサイフォンを扱ったことはないです。
自宅用で始めるにはちょっと格式高すぎるような気もします。極めたらめちゃくちゃカッコいいですけどね。自宅用というよりはプロのツールです。
友だちの家に遊びに行ってサイフォンとドリップがあったらコーヒー好きですが、サイフォンだけだったらいい意味で変態認定します。
モカ(マキネッタ)
日本ではビアレッティ社の器具が有名ですね。
ヨーロッパでは家庭用のコーヒーとしてドリップよりも断然普及してます。ヘマのような雑貨屋やお土産屋にも安いやつが置いてあります。
構造的にはサイフォンとエスプレッソを合わせたような仕組みで、沸騰したお湯の蒸気圧で高圧になったお湯をコーヒー粉に通して抽出します。エスプレッソほどではないですが、濃い目のコーヒーになります。
お湯で割ってアメリカンにしたり、ミルクを入れてラテにできて結構美味しいです。微粉もまあまあ入りますけどそんなに気にならないんですよね。
使いにくさとしては、洗剤を使えないので専用スポンジが必要なことと、淹れた後熱くてすぐ洗えなかったりして、小さいのに案外邪魔になるところ。
ドリップに比べるとテクニック性がほぼ無いので、誰でも美味しいコーヒーが淹れられます。必ずミルクを入れて飲む人ならこっちの方が幸せになれるかも。
エアロプレス
新しめの抽出法。アメリカのアウトドアメーカーが作った器具です。
コーヒー粉をお湯に浸した後、手動で圧力をかけて濾過します。ドリップほど酸味が強くなく、フレンチプレスほど濃厚すぎることもない。でもエスプレッソのようなコクも出ます。
抽出方法はとても簡単そうに見えるのですが、これもフレンチプレスと同じようにコーヒー豆の粗さ、湯温、抽出時間などで味が大きくブレます。
一度フィンランドのエアロプレス大会を観戦した時に、評価終了後のコーヒーをテイスティングさせてもらったのですが、同じ豆を使っているのに180度味が違ってびっくりしました。
まだ歴史が浅いために確立された抽出法がなく、世界中で味が探求されています。日本ではまだまだ知名度が低いので試してみると面白いかもしれませんね。
おうちで飲むコーヒーまとめ
いかがでしたでしょうか?
自宅でコーヒーを楽しむ方法はドリップだけでなくたくさんあります。とはいえ日本ではドリップが主流なので、コーヒー好きになれば必ずドリップに挑戦することになるでしょう。
でも、興味の湧いた抽出法から入った方が楽しめるのは間違いないです。王道のドリップでも、一癖あるエアロプレスでも美味しいコーヒーが飲めることには違いはありません。
ぜひ、あなただけのおうちコーヒーを楽しんでみてください。
お読みいただき、ありがとうございました。
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